B-Future News 2016年6月号

床に立ち向かう！

床の清掃作業には困難がつきものです。その困難に立ち向かうヒントになる記事がありましたので紹介します。（ウェブサイトCleanLink 『Fixing An Improperly Maintained Floor』、『Five Tips To Becoming An Expert On Stone Floors』より引用しました。）

===引用ここから===

不適切にメンテナンスされた床の修復

ある製品について調べていた時わかったことなのだが、メーカーの指示に従わず、その製品が間違った方法で塗布されてメンテナンスされていた。床の管理担当者が、へりや幅木に沿ってフィニッシュをたくさん使い過ぎていたのだ。しかし、そのやり方はVCT（ビニール合成タイル）床であれば正しいメンテナンス方法であると、私は気付いた。つまり、彼らはより繊細な、生分解性、抗細菌加工の床に従来のやり方を試みて、満足いかない結果を招いてしまっていたのだ。

この床に対していくつかのやり方を試してみた。まず、ケミカル製品の販売業者・販売員の協力を得たうえで、一番安全で効果的な方法で床に深刻なダメージを与えることなく、床や隅、幅木に沿って厚く堆積したものを取り除く必要がある。床にきつい剥離剤を塗布すると剥がれの原因となり、色や保護された表面が失われてしまう原因となることに気付かされた。軟らかくなったフィニッシュを優しくこすり取るということは、つまり製品が何層も重なっているということなので、床を傷つけてしまわないために、繰り返しこすり取る必要性があるのだ。

きつくないマイルドな剥離溶液を用いることが今まで試みた中で一番の対処方法であった（それぞれ適合するように剥離剤はフィニッシュと同じメーカーが良い）。その際、塗布時間を短くして緑のパッドを使う（黒パッドは強力すぎるからである）。そうすると、フィニッシュが浮き上がるにつれて乳白色に変化していく。スクレーパーを使ってより詳細に調べると、取り除く必要のある層がもっとたくさんあることを示す証拠が出る。床の地が出るまで、もしくは少なくとも許容されるレベルになるまでは、間違っても更にフィニッシュを重ねることはするべきではない。この工程を経て、メーカー推奨のフィニッシュや洗浄剤を、その説明に従って使い始めるべきだ。

最終的な解決方法は、この床材を正しく取り換えることである。もしくは、その他の床材、例えばVCT（ビニール合成タイル）やセラミックもしくはクォーリータイルなど、もっと強度のあるものに取り換えることだ。

石材床に熟達するための5つの方法

かつて天然石の床、例えば大理石や御影石が商業施設で使われているのを見かけることはほとんどなかった。なぜならとても高価で『繊細』な床で、かなり注意を払って手入れをする必要があると信じられてきたからだ。しかし、その捉えられ方が変わった。

ここ10年で多くの石材床の価格は著しく下がってきている。そしてこのような床は清掃時特別に注意を払う必要がある一方、実際は一番硬くて一番丈夫な床材であると考えられている。

石材の人気が高まっているので、石材床の手入れを専門にすることを決めた清掃業者もある。しかしこの成長の機会に飛び込む前に、あなたが知っておくべき石材フロアケアのいくつかの知識について、Kaivac社（オムニフレックス自動バキューム床マシンの開発企業）が紹介している。

清掃業務を行う前に、念入りに石材床について調査すること。擦れている模様、傷、もしくはダメージを受けたタイルを探して、その写真を撮る。作業を始める前にその写真をお客様とともに確認して話し合う場を持つ。こうすれば、『より金額が高い』サービスを提示する機会を得ることが出来るかもしれないし、あなたが清掃業務をする前から床にダメージはあったと、お客様に示すのに役立つ。
（石材の）専門家を知っておくこと。石材床は丈夫であるかもしれないが、一方で扱いが大変なこともあり得る。あなたが確信を持てない問題に直面した場合、天然石修復の資格を持つ専門家に相談すべきである。あなたのお客様の床で実験を試みてはいけない。
ケミカルは、中性を保つこと。事実上すべてのケースにおいて、洗浄後に石材がダメージを受けてしまった場合、その原因はpHの値が高過ぎる、もしくは低すぎるケミカルが使われたことによる。
石材床のモップ掛けは避けること。モップとモップの水が汚れると汚れたフィルムが石材床の上に出来てしまう原因となりうる。これが外観を損なうことにつながる。中性洗浄溶液を直接床の上に出す別の方法を検討すること。必要であれば、溶液はブラシを使って優しく広げるとよい。それから汚れと水分をバキュームで回収する。
ベストな見た目の石材を保つための方法をお客様に提案すること。これがお客様の信頼を得る一番いい方法である。