B-Future News 2019年3月号

ぴったりを追求する

だんだんと寒さが和らぎ、暖かい日が増えるにつれ、服や靴、カバンなどを新しく揃えたい、と考えている方もいらっしゃると思います。しかし、買い物経験が増えても、自分にぴったりで満足できる買い物ができるかは、また別問題。体型に合っていなかったり、いつもと同じような物を購入して代わり映えしなかったり。買い物は楽しいのですが、自分にぴったりくるものを手にするのは簡単ではありませんね。

清掃マシンも然りで、新しい商品・技術情報も取り入れながら、使う現場に合ったマシンはどれなのか、長い目で見てお得な選択肢は何なのか、ぴったりな一台のためにじっくり比較検討したいですね。

参考になる記事がありましたので引用します。(ウェブサイトCleanlink『Riding Commercial Floor Cleaners Superior To Walk-Behind Machines』、『Selecting The Right Floor Scrubber』を翻訳、引用しました。)

===引用ここから===

搭乗式業務用フロア清掃マシンはウォークビハインド型*マシンよりも優れている

*ウォークビハインド型:人がマシンの後ろ側を押してマシンを進ませて操作する方式

選択肢があるとするなら、清掃業者は搭乗タイプのフロアケアマシンの方を好むだろう。それにはもっともな理由がある。フロアケアマシンのメーカー曰く、マシンを後ろから押して歩くよりも、マシンに搭乗して立って、もしくは座って操作するマシンの方が快適で疲労も軽減でき、手早く清掃を終えられる。

ノースカロライナ州シャーロットにあるディバーシー社のTASKIビジネス開発部門で主任を務めるマーク・パルンボ氏曰く、「ウォークビハインドタイプのマシンだと、マシンを扱う人は清掃もしつつ、マシンといっしょに歩かなければいけません。2~3時間もしたら疲れてしまうでしょう。また快適度によって清掃スピードにもばらつきが出てしまうでしょう。」
あるメーカーの推計では、ウォークビハインド型のマシンの最高時速は2~2.5マイル(3.2~4.0㎞)であるが、清掃担当者はそのスピードについていくのがやっとで、業務終盤になると、歩行スピードが時速1マイル(1.6㎞)以下になってしまう。

「搭乗式なら、立って乗るタイプか座って乗るタイプかに関わりなく、業務中スピードを一定に保てます。業務スタート時も終了時も関係ありません。だからウォークビハインド型と比較すると同じ時間でより広いエリアをカバーできると思います。」テキサス州フォートワースにあるトルネード社で販売課長を務めるジェームズ・ヤング氏はそう指摘する。
搭乗式マシンはウォークビハインドの同等マシンと比べて、平均して費用が2倍から5倍かかる。しかし、値段が高いけれども、人件費の高騰と人材の流出に頭を抱えるビルサービス業者にとっては、搭乗式マシンはウォークビハインド型に代わる魅力的な選択肢である。

オハイオ州トレドにあるNSS社でマーケティング部の副部長を務めるデール・クラウスニック氏曰く、「搭乗式で疲労度も軽減でき、仕事効率も上がります。だから労務費の節約にもなります。また、数年後にはマシン購入代金相当額に匹敵する額の節約になっていることも、よくある話なのです。」搭乗式マシンの大容量水タンクは、マシンの作業効率を大幅に高めてくれる。大容量なので排水や水の充填頻度を少なくできるからだ。

自分にぴったりのフロアスクラバーを選ぶ

座るタイプの搭乗式フロアマシンは立って乗るタイプのマシンと比べ、タンク容量が大きく、バッテリーも長寿命である。ゆえに、広くて開放的な場所にふさわしい。また、20インチの小型の搭乗式が登場したことで、ビルサービス業者はより小さなスペースも清掃の手が届くようになり、さらに取り扱いが簡単になった。

「座って操作する搭乗式タイプの商品の選択肢が増えました。」そうヤング氏は説明する。「そして、サイズがポイントです。32インチの清掃幅、もしくはそれ以上の大きさであると、立った状態より座って搭乗する方が優れています。例えば、清掃担当エリアが広い場合、マシンは大きい方が良いし、座って操作するのは理にかなっています。」

ビルサービス業者は業務にとってどのマシンがベストであるかを決めるために、その場所の広さだけでなく、空間密度についても考慮する必要がある。

コロラド州デンバーのケルヒャー北アメリカでトレーニング監督者を務めるリチャード・ボーデ氏曰く「もし100,000平方フィート(9,290㎡)の現場を持っているのなら、おそらく必然的に座るタイプの製品を検討すると思いますが、同じ広さでもパーティションで各デスクを区切っているようなオフィスでは、不向きかもしれません。」

座るタイプか立つタイプかを選ぶ際、マシンをテストするだけではなく最小の時間で作業が終えられるはどちらのマシンか、計算してみるよう、メーカーはビルサービス業者に薦めている。

「タンクひとつで作業を進められるマシンがあるなら、排水と清水充填を1日1回で済ませることができるので、非生産的な労働に費やす時間を30分間減らすことができます。」ディバーシー北アメリカでマーケティング部長を務めるライアン・グリーナワルド氏はそう説明する。「毎回30分間節約することができれば、数年後にはマシン代金の元が取れると思います。だから最初の購入価格だけで判断せず、所有した場合のトータルコストを考えるべきだと思います。」

ハンドルがいいか、ジョイスティックがいいか

搭乗式の床マシンの多くは、車のようなハンドルが付いている。『広く理解されている操作者用の入力装置』、業務用機器を扱うテナント社の国際部上席マネジャーのマイケル・ボイトラー氏はハンドルをそう形容する。

ボイトラー氏曰く、「この業界は離職率が高いので、使いやすくトレーニングもあまり必要ない機器を用意するのが最も重要だと思います。」

床清掃マシンは、座って搭乗するタイプでも立って搭乗するタイプでも、共通してハンドルで操作するタイプが一般的であるが、座るタイプの搭乗式にジョイスティック・コントローラーを導入したメーカーが1社ある。このアイディアは、あるエンジニアが車いすのコントローラーを見て、従来の搭乗式フロアマシンに採用することを思いついたのが始まりだ。

「複数の人にジョイスティックで操作するマシンに試乗してもらい感想を頂きました。その結果、ジョイスティックは従来のハンドルよりも疲労度が少ないという事実に気付き驚きました。」NSS社でマーケティング部の副部長を務めるデール・クラウスニック氏はそう告白する。「ジョイスティックのマシンは快適に座れて、自然な状態で腕をアームレストに置くことができます。指2本でこの1,200ポンド(544㎏)のマシンを操れるのです。」

この変化に戸惑い、そもそもジョイスティックに懐疑的な人もいるが、一度マシンのテストドライブをすると、その快適さに気付き、マシンを購入してもらえるという。

クラウスニック氏曰く「搭乗すると皆楽しい!と言ってくれます。楽しいなんて、自動スクラバーのことを形容するのにちょっと奇妙に感じるかもしれませんが。」

===引用ここまで===